SSブログ

とと姉ちゃんもビックリ!クソゲーを糾弾するファミ通の批判力!鈴木みそ「おとなのしくみ」 [ゲーム]

なんとなく検索してみたら見つけた。
鈴木みそ「おとなのしくみ」、クソゲー制作の実態を描いた暴露漫画。
ゴルフ1.png
漫画の中に登場するゴルフゲームや会社名は伏せられているが、答えはツクダオリジナルの「岡本綾子とマッチプレイゴルフ」なんだそうだ。当時、このゲームがなんなのか、一生懸命ファミ通のクロスレビューを探したが、載ってなかったような気がする。というか、当時穴があくほど読んでいたファミ通で、このゲームの情報を見た覚えがない。
ゴルフ2.png
マルチビジョン→過去にツクダオリジナルが作っていたゲーム機。同じタイトルの岡本綾子のゲームがあり、スーファミ版はリメイクということになる。ツイッターのアイコンより少ない情報量で作られていた当時(1984年)のゲームの感覚でリメイクしようとして失敗したということなのだろう。
ゴルフ3.png
驚いたのが、ツクダオリジナルがすでに無いということ。オセロを2千万個、スライムを1200万個、ルービックキューブを800万個売った会社である。日曜朝によくCMを見たように思う。問題のクソゲーが出たのが1994年。2002年に親会社が倒産。バンダイの子会社になり、現在はパルボックスと改名している。

この漫画を載せてしまうファミ通がすごい。やはり批判精神があるのである。当時は裏技一つとってもメーカーからクレームがあった時代だ。ゲームメーカーはスポンサーでもある。こんな内部情報の暴露が許されるはずがない。結局、この漫画は単行本未収録となっている。その漫画をリーク元に事後承諾で掲載してしまったのだ。

ファミ通がファミマガを抜いて、業界1位になったのはクロスレビューという、ゲーム批評を始めたからだと思っている。ファミマガは中立を謳っていたが、読者からすれば業界に擦り寄っていただけだ。ただ、メーカーからのクレームがしんどいというのも理解出来る。少年ジャンプの鳥嶋氏とは立場が違う。メーカーはゲーム雑誌にとっては情報ソースであり、金主であるからである。なぜここまでファミ通が業界と戦えたのか、それが謎だ。
ゴルフ味噌2.png
「商品テスト」という批評記事で部数を伸ばした「暮しの手帖」という雑誌を作った大橋鎭子の本を読んだ(NHK朝の連続テレビ小説「とと姉ちゃん」の元ネタ)のだが、当時は他社でも同じような企画があったそうだ。ファミ通のクロスレビューも同じで、それでもこの雑誌が支持されたのは他社に比べクオリティが高かったからと考えて間違いない。Dの食卓の飯野賢治と編集長がレビューのあり方について対決する漫画が「おとなのしくみ」に掲載されているが、やはり編集長の方が正しいのだろう。ネットが発達してレビューのあり方も変わっただろうけども、当時としてはこれがベストだったのだ。


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:コミック

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。