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腐女子の系譜、アニパロコミックスは発売できなくなりました1 [シリーズ]

アニパロコミックス全54冊の電子化が完了した。アニパロコミックス(以下アニパロ)とは、二次創作を基本テーマとした漫画誌で、wikiによると1982年から1983年まで発売されていた。その最終号である54号の表3に「アニパロコミックスは発売できなくなりました」とあるのが強く印象に残った。「大らかな時代だった」のかどうか分からないが、今と比べれば間違いなく大らかだったのだろう。版権元に無許可で10年以上も雑誌が存続できたのだから。もっとも休刊の理由がなんだったのかは雑誌には明言されていない。「発売できなくなりました」とは何か意味深に感じるのだがどうだろうか。
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通して読んでみると、今でいう「腐女子」の好みの移り変わりがわかって面白い。大した知識はないのだが、今はハイキューとか進撃の巨人のリヴァイが天下取ってたりするのだろうか。そういうブームの先駆けは自分の印象では「キャプテン翼」だ。それが「聖闘士星矢」になり、「鎧伝サムライトルーパー」になり、「サイバーフォーミュラ」になり、30年かけて今に至る。そういう歴史をまとめてみたいと思った。面白いと思うのは、男性読者は気に入ったものを人生かけて語り続けていく印象があるのだが、女性読者はブームが過ぎると綺麗さっぱり忘れてしまう傾向が強いように思えるところだ。恋愛における性差に似ているというか、いわゆる「キャラ萌え」が作品に対する評価の大部分なのだと思う。言葉が足りない解釈かもしれないが、ガラスの仮面やベルサイユのばらのように一過性で終わらない長く評価され続ける作品もある。
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さて、アニパロコミックス創刊号の作品のモチーフはなんだったのだろうか。「機動戦士ガンダム」「伝説巨人イデオン」「六神合体ゴットマーズ」「ルパン三世」と、モチーフとなる作品数が少ない。この中でもっとも知名度の低い作品は「ゴッドマーズ」だろうか。横山光輝の「バビル二世」系の作品「マーズ」を原作に大胆アレンジを加えたロボットアニメで、美形キャラが当時の腐女子の支持を得たそうだ。
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巻頭カラーはのちに「来訪者シリーズ」、「灰皿猫」を始めるなにわ愛。他に執筆陣は、のちに大ヒット漫画家となるゆうきまさみ、赤井孝美と結婚するひぐちきみこ、アニパロの看板作家となる巣田祐里子などの名前がある。ゆうきまさみは当時のコミケの様子を描いている。30年以上前も今も変わらない光景である。
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