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強烈なインパクトを残したアニパロ作家、メヂマ多田はカメントツのルーツか? [漫画の描き方が書かない漫画の描き方]

以前、シリーズでアニパロコミックスのことを書いた。

四半世紀前、まだ著作権に緩かった古き良き時代のプロ同人誌だ。
雑誌がなくなり、ほとんどの作家もいなくなってしまった。
その消えた作家の中で、最も自分の心の中に消えない爪痕を残した作家といえばメヂマ多田だ。

と、言っても好きだったわけはない。
できれば視界に入れたくないほど苦手な作家だった(結局全部読んでいるのだけど)。アニパロコミックスの中で男性作家というのは珍しいが、とにかく雑誌のカラーから浮き上がっていた。マニアックすぎるネタのチョイス。潰れたペン先で描き続けた様な気持ち悪い線。作者のキャラクター。。。掲載順やら巻末コメントやら、雑誌的にも存在を持て余している様に見えたのは自分だけだろうか。
メヂマ1.png

メヂマ多田はアニパロコミックスの8号あたりから投稿者としてデビュー。
編集者のコメントから察するに、おそらく姉妹雑誌の常連投稿者だったのだろう。正式に作家陣として採用された時の編集者のコメントが罪深い。
メヂマ3.png
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本人から、どうしたらもっと良くなるかと質問がありましたが、これは難しい問題です。線を綺麗にすればメジャーっぽくなるのでしょうが、それではあなたの持ち味が死んでしまいますし‥。(後略)
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確かに難しい問題だ。
まあ要するに、絵柄以前に漫画として大して面白くないの一言で片付けられてしまうのだけれど。

メヂマ4.png
メヂマ多田は33号で「本人の希望により」突如休載。次号から復活と書かれていたが、結局何の説明もないまま(あったのかもしれないが)54号でアニパロコミックスが休刊になるまで帰ってくることはなかった。あれから四半世紀経ったが、その間、一度として彼の詳細を確認できていない。

後年、頭山(あたまやま)という落語原作のアニメがアカデミー映画短編アニメ部門賞をとった。真っ先に思い出したのはメヂマ多田のラピュタ4コマである。落語風に落としているだけで、本当にそういう落語があるとは知らなかった。魔夜峰央の様な博学さだなと、その時少し見直したものである。こういう方面を伸ばせば良かったのではなかろうか。
メヂマ2.png

こないだふと思ったのだが、自画像がカメントツに似ている?絵柄もなんか似ているかもしれない。アドバイスを求められたアニパロ編集者も、こんな風に描きなさいよとするのが正解だったのかもしれない。
メヂマ5.png



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