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四半世紀前に衝撃を与えたガンダムコミックの復刻版に四半世紀前の過ちを悔いる作者の悲痛なコメントが必読!ことぶきつかさ「いけ! いけ! ぼくらのVガンダム! ! 」 [名作紹介]

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もうすぐ四半世紀経つことに驚く。
1993年、ガンダムファンに衝撃を与えたこつぶきつかさのパロディ漫画「いけ!いけ!ぼくらのマーベットさん」。これが収録された「いけ!いけ!ぼくらのVガンダム」の単行本の新装版を今頃購入した。新装版には追加でウイングガンダムネタが二本収録されている。
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旧版であった、歴代ガンダムに対する作者の評価や、メイキングコメントが書かれているページが全てイラストに差し替えられていて、ここが痛し痒しである。巻末のインタビューに削除された理由が書かれていた。
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「更に単行本では当時何の考えもなく書き殴った痛いコメントも載ってましたからねぇ(笑)。正直オフィシャルな方々にあの本がどう受け止められているのか単行本になってからことの重大性に気が付き、ずっと気にしてはいたんです。その後もそれなりにリアルな所から、あの人が・・あの監督が・・怒ってるとかって噂が色々耳に入ってくるワケですよ(笑)。」
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なるほど。
思い返してみると確かに配慮に欠ける尖った文章だったのかもしれない。だからこそあのページは面白かったのだが。
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当時、Vガンダムネタは資料が揃わない状態で必死に成立させていたそうで、そのぶんコメントにも愛が感じられないのが残念と思っていたが、著者は新装版のコメントでこうも書いていて興味深い。
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旧単行本が出た後、月日が流れる中で何度か『Vガンダム』本編は見返しているんですが、当時分からなかった味が徐々に見えてくる訳ですよ。なのにその作品の良さに気がつけなかった頃の鈍感な自分の言葉しか旧単行本には記録されていない訳じゃないですか。今回新装版になった事で当時の痛コメントページが入らなかったのは個人的には凄くホッとしていたり(笑)。」
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Zガンダムは今でこそ名作と言われているが、放送当時はアニメファンの間で悪評しかなかったそうだ。近年、F91を名作とするコメントをネットでよく見かける。当時はインターネットも普及しておらず、アニメファンというほどでもなかった自分なので正確な当時の評価は知らないが、未だに続編が作られていないF91が再評価されているのは意外に感じる。しかしファーストからして打ち切りから大ブレイクしているのである。評価されるまで時間がかかる、噛めば噛むほど味が出る、富野由悠季の凄さである。Vガンダムも同様だ。
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山田玲司「絶望に効く薬」4巻より

批評の難しさも感じる。
そして「いけ!いけ!ぼくらのVガンダム」は旧版と新装版のどちらを買うべきか。やはり旧版をまず抑え、新装版をダメ押しで買って、セットで持って自分への戒めとするべきなのかもしれない。

ことぶきつかさ短編集 いけ! いけ!  ぼくらのVガンダム! ! (カドカワコミックス・エース)

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  • 作者: ことぶき つかさ
  • 出版社/メーカー: 角川書店(角川グループパブリッシング)
  • 発売日: 2012/11/21
  • メディア: コミック



いけ!いけ!ぼくらのV(ビクトリー)ガンダム!! (電撃コミックス)

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  • 作者: ことぶき つかさ
  • 出版社/メーカー: 角川(メディアワークス)
  • 発売日: 1994/09
  • メディア: コミック



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