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吉田豪の「SPA!はオッサンしか読まない雑誌」発言に、イケてる若者が読む雑誌と思い込まされていた俺が衝撃を受けた話 [心に残る1コマ]

こないだ雑誌「SPA!」が炎上した。
「ヤレる女子大学生ランキング」という企画が女性蔑視だとして注目されてしまったのである。

これに関して、吉田豪が動画で「オッサンしか読んでない雑誌」と言っていて衝撃を受けた。

そうなのだ。
なんか最近、週刊大衆っぽさをSPA!には感じていた。
そのうち「処女探し」とか「パンツを見せてくれた女の子は誰?」とかの昭和の企画をやりそうだなと思っていた。

よくよく考えてみれば20代の頃から読んでいて、今や逃げも隠れもできない(少し出来る)オッサンに俺もなってしまった。読者だって一緒に歳をとる。渋谷直角が「さよならアメリカ」でオッサンと若い女の恋を描いていて斬新だと思ったが、そりゃあ読者層を考えたら、自然とそういう漫画になって当たり前だ。

とんでもないことに気が付いたのだが、俺はSPA!をイケてる若いヤツが読んでる雑誌と思い続けていた。よくよく考えてみたら、全然そんなことはない。若い奴が読んでるとこなんて見たことないし、話題を振られたことも一切ない。

SPA!がイケてる若いヤツが読む雑誌だなんて、俺はなんでそんな勘違いをしてしまっていたのか。

ちなみにもともと俺はSPA!を熱心に読んでおらず、今ではゴーマニズムと「ひろゆきの炎上日記」しか読まない。昔は恋愛特集記事とか読んでいたが、あまり実用的だとは思えなかった。

 
ある日、俺がSPA!をイケてる雑誌だと20年思い込ませた漫画を発見した。
きたがわ翔の「C」だ。
こないだ買い直したので読み返したのだが。

「C」は数巻ごとにストーリーと作画のタッチを変えるというコンセプトの実験的な漫画。一貫しているのは「コンプレックス」をテーマにしていること。

その最初の話「男性失格」の主人公が雑誌のカリスマ編集者で、そのことをチラつかせば女がホイホイ寄ってくるのである。その雑誌の名前が「UP!」。「SPA!」がモデルになっているのは間違いない!
UP3.png

UP1.png

UP2.png

「C」の連載が始まったのは1994年なので四半世紀前。
そりゃあSPA!が週刊大衆化してしまっても無理はない。。。

ところで「C」は作画にこだわっているだけあって、今読んでも良い絵だなと思う。「男性失格」はリアルタイムで読んでいて過去作品を脱しきれていないワンパターンな漫画だと思っていたが、読み返すと作画が細かいところまで神経が行き届いていると唸る。

「C」第二編の「マゼンダハーレム」は耽美な世界を描いていて、作品を象徴する傑作短篇だと思う。当時、友人がこの漫画を気に入り、流行っていたゲームの「タクティクスオウガ」のチーム名を「マゼンダハーレム」にしていた。

第三編の「モンロージョーク」はポップなコメデイを目指している。これもお気に入りである。この中の「セッケンの香りがする女の子が好き」というセリフはなんか自己愛に溢れているようで印象的だ。「あせとせっけん」という漫画を紹介するのに引用させてもらった。というかこのために買い直した。

最終章はなぜか野球漫画に挑戦している。これがよくわからない。

 
きたがわ翔は中学生の頃、「ナインティーン」を勧められて読み始めた。「BBフィッシュ」はよくわからなかったがエロかったのが良かった。「C」のあとは「ホットマン」で反町隆史主演でTVドラマ化され大ヒット。ホットマンも面白かったのだが、なぜか途中できたがわ翔が嫌いになってしまい、それ以降の作品は一切読んでいない。

嫌いになってしまった理由がよく思い出せないのだが、それもいつか思い出すのだろうか。

ちなみに俺が読んでいたきたがわ翔の4作品のうち、Cは唯一ウィキペディアに項目がない。
 

SPA!(スパ!) 2019年 5/21 号 [雑誌]

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  • 作者:
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2019/05/07
  • メディア: 雑誌



C 全10巻完結 (ヤングジャンプコミックス)  [マーケットプレイス コミックセット]

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  • 作者: きたがわ 翔
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • メディア: コミック


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