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ぜったい紅林麻雄はスタンド使い!管賀江留郎「道徳感情はなぜ人を誤らせるのか」 [名作紹介]

以前も紹介した最強のメラというYouTuberの動画、
【ゆっくり歴史解説】黒歴史上人物「紅林麻雄」が面白かった。


紅林麻雄という戦前から戦後にかけて活躍した静岡県警の刑事にまつわる解説動画。数々の事件を解決して、めちゃくちゃ表彰されまくってるんだけど、その裏で拷問による取り調べで虚偽の自白を促し、免罪も数多く生み出した拷問王とも呼ばれる人なんだそうだ。間違いなく矢で貫かれたらスタンド使いになりそうな人物である。

彼の不正を新聞で告発した山崎兵八という刑事は、偽証罪で逮捕され、精神病と診断されて免許を剥奪されて再就職も困難になり、家まで焼かれたというのだから恐ろしい。まあこちらは紅林の仕業というよりも、組織の防衛力が働いた結果なんだろうけども。

昔は「太陽に吠えろ」、近年だと「踊る大捜査線」など、いつだって刑事ドラマは人気だ。最近だと「ハコヅメ」って漫画が面白かった。だからあまり警察の不正とかにピンとこない。悪いのは神奈川県警ぐらいだとのんびり構えていたが、紅林麻雄の動画はちょっと考え方を改めさせられる一件だった。

ちょっと前、「殺人の追憶」という実際の事件を元にした韓国映画を見たとき、警察がえらく野蛮に描かれていたので遅れた国なんだなあと思っていたが、多分日本も変わらないのだろうなと思う。こういう組織の体質はなかなか抜けきれるもんじゃない。ちなみに袴田事件なんかも紅林麻雄の教育を受けた部下たちが起こした免罪事件なんだそう。

手塚治虫の「アドルフに告ぐ」に特高の刑事が拷問を行うシーンがやたら出てくるんだけども、こういうことはあの時代そこかしこであったのだろうなと思う。
紅林.png

興味が湧いたので、この事件について書かれたことで有名な本、管賀江留郎(かんがえるろう)の『道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』を購入して読んでみたが、なかなか読破するのに骨の折れる本だった。あくまでも理解力の低い個人の感想と断らせてもらうが、紅林麻雄はオマケで作者が本当に語りたい本筋はもっと高度な政治的なやりとりの解説にある本という印象だった。

感想がとっちらかってしまってまとまらない。読んだことすべて忘れてしまったと言ってもいいかもしれない。
紅林3.png
いずれこの本は再チャレンジしてみたいと思っている。ちなみにこの著書の前作「戦前の少年犯罪」も注文した。

で、これをきっかけに免罪事件の動画を色々見てみた。
それも紹介しようと思ったのだが、今チェックしたら見当たらない。消されちゃう動画だったのかな。


思ったのは、ウソの自白絶対ダメということ。
家族の道義的責任とか、経済的な困窮を恐れたりとか、そういう風に上手いこと誘導されて嘘をついたが最後、その後何十年にも渡って戦い続けることになる。   紅林2.png

これ幾ら何でも無罪だろというような証拠の数々を突きつけようが、裁判官アホじゃねえのというぐらい判決は覆らない。それぐらい自白という証拠は効いてくるように思える。

 

道徳感情はなぜ人を誤らせるのか ~冤罪、虐殺、正しい心

道徳感情はなぜ人を誤らせるのか ~冤罪、虐殺、正しい心

  • 作者: 管賀 江留郎
  • 出版社/メーカー: 洋泉社
  • 発売日: 2016/05/11
  • メディア: 単行本



道徳感情論 (講談社学術文庫)

道徳感情論 (講談社学術文庫)

  • 作者: アダム・スミス
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2013/06/11
  • メディア: 文庫



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