独身ぼっち男性が読むべきグルメ漫画三部作最終作品、刃森尊「ネイチャージモン」 [名作紹介]
こないだ書いた「大東京ビンボー生活マニュアル」の記事がなぜかアクセス数を稼いでいる。「孤独のグルメ」が2ちゃんねらー的な人たちの間でヒットするのなら、ビンボーマニュアルもヒットするはずだと思い続けていた(思い続けていただけ)。
今回紹介するのは、俺が思う2ちゃんねらー的な独身ぼっち男性が読むべきグルメ漫画の三部作の最後の作品。それが「ネイチャージモン」である。
ウィキによると2007年から2012年、別冊ヤングマガジンで連載されていたとのこと。
単行本全9巻。
作画は少年マガジンでヤンキー漫画を描いていた刃森尊(はもりたかし)。
ダチョウ倶楽部の寺門ジモンが自らのこだわりを紹介するルポ漫画である。
この漫画は大きく分けて昆虫採集と肉食について語られる。
1巻の後半に描かれた、焼肉に対する異常なこだわりは衝撃を受けた。
そもそも俺は焼肉が苦手だ。
一人で食べに行きづらいし、注文の仕方もよく分からない。
うまく焼ける自信もない。
どのタイミングで食べたらいいのかも分かりづらい。
高い。
そもそもあまり好きじゃない。
肉料理のマイランキングの中ではかなり下位だ。
そんな焼肉を、ネイチャージモンは1日仕事として捉えている。
前日に予約を入れると、朝食から焼肉に備えて腸を整え、昼から歩き通して店に向かう。そして開店前から並び、お店に対して意気込みを伝えるのだ。
もちろん食肉に関する知識も豊富なのだが、そんなことはグルメ漫画として当たり前。それ以上のデティールを加えているのは革新的だと思った。単なる美食家ではなく、周囲から「ネイチャー」と呼ばれる理由の一端がここにあると思う。
1巻で紹介される「スタミナ苑」は東京に現在もある名店だそうで、全9巻を通して何度か出てくる。一度行ってみたいなあと思ってはいるのだが、東京に行って並んで待てる自信がない。。。
ネイチャージモンを読んで焼肉ファンになったということもないのだが、知識として役に立った箇所がある。網を取り替えるところだ。もちろん漫画のように一枚焼くたびにということはないけども、いつまでもカーボン(焦げのこびりつき)の上で焼かなくていいというのは大いに参考になった。
1年ちょい前、年齢が倍近く離れたアイドル並みに可愛い女の子から食事に誘われた。
彼女の希望が焼肉だった。
その時、つくづくこの漫画読んでいてよかったと思ったものである。
ちなみに注文の仕方が分からない同胞に向けた俺の結論。
コースを頼めば良いのである!
服を買い方が分からないうちはマネキン買いすればいい!に匹敵する発見だ。
ただちょっとそのコースは量が多かった。
最初は美味しい美味しいと感動して二人で食べていたのだが、さすがに相手は女子である。終盤はテンションが落ちた。
ここにもう少し配慮すれば良かったと後悔している。
ネイチャージモンは漫画の中で、そういった理由で相手の目が死ぬ瞬間を見逃さないようにしていたのに。不覚である。
目といえば、この漫画は目の描き方がすごくいい。
きちんと眼球に黒目がプリントされている感がある。
目の書き方一つで天下取れるかどうか決まるという漫画理論があるが、とれるかどうかは置いといて、俺個人としてはかなり良い目を描いている漫画だと思う。作画担当の刃森尊はかなりうまい部類の漫画だ。料理の描写も半端ない。漫画は基本、担当の小松と二人のやりとりで進行するが、作者本人も帯同していたのか、少し気になるところだ。
今回紹介するのは、俺が思う2ちゃんねらー的な独身ぼっち男性が読むべきグルメ漫画の三部作の最後の作品。それが「ネイチャージモン」である。
ウィキによると2007年から2012年、別冊ヤングマガジンで連載されていたとのこと。
単行本全9巻。
作画は少年マガジンでヤンキー漫画を描いていた刃森尊(はもりたかし)。
ダチョウ倶楽部の寺門ジモンが自らのこだわりを紹介するルポ漫画である。
この漫画は大きく分けて昆虫採集と肉食について語られる。
1巻の後半に描かれた、焼肉に対する異常なこだわりは衝撃を受けた。
そもそも俺は焼肉が苦手だ。
一人で食べに行きづらいし、注文の仕方もよく分からない。
うまく焼ける自信もない。
どのタイミングで食べたらいいのかも分かりづらい。
高い。
そもそもあまり好きじゃない。
肉料理のマイランキングの中ではかなり下位だ。
そんな焼肉を、ネイチャージモンは1日仕事として捉えている。
前日に予約を入れると、朝食から焼肉に備えて腸を整え、昼から歩き通して店に向かう。そして開店前から並び、お店に対して意気込みを伝えるのだ。
もちろん食肉に関する知識も豊富なのだが、そんなことはグルメ漫画として当たり前。それ以上のデティールを加えているのは革新的だと思った。単なる美食家ではなく、周囲から「ネイチャー」と呼ばれる理由の一端がここにあると思う。
1巻で紹介される「スタミナ苑」は東京に現在もある名店だそうで、全9巻を通して何度か出てくる。一度行ってみたいなあと思ってはいるのだが、東京に行って並んで待てる自信がない。。。
ネイチャージモンを読んで焼肉ファンになったということもないのだが、知識として役に立った箇所がある。網を取り替えるところだ。もちろん漫画のように一枚焼くたびにということはないけども、いつまでもカーボン(焦げのこびりつき)の上で焼かなくていいというのは大いに参考になった。
1年ちょい前、年齢が倍近く離れたアイドル並みに可愛い女の子から食事に誘われた。
彼女の希望が焼肉だった。
その時、つくづくこの漫画読んでいてよかったと思ったものである。
ちなみに注文の仕方が分からない同胞に向けた俺の結論。
コースを頼めば良いのである!
服を買い方が分からないうちはマネキン買いすればいい!に匹敵する発見だ。
ただちょっとそのコースは量が多かった。
最初は美味しい美味しいと感動して二人で食べていたのだが、さすがに相手は女子である。終盤はテンションが落ちた。
ここにもう少し配慮すれば良かったと後悔している。
ネイチャージモンは漫画の中で、そういった理由で相手の目が死ぬ瞬間を見逃さないようにしていたのに。不覚である。
目といえば、この漫画は目の描き方がすごくいい。
きちんと眼球に黒目がプリントされている感がある。
目の書き方一つで天下取れるかどうか決まるという漫画理論があるが、とれるかどうかは置いといて、俺個人としてはかなり良い目を描いている漫画だと思う。作画担当の刃森尊はかなりうまい部類の漫画だ。料理の描写も半端ない。漫画は基本、担当の小松と二人のやりとりで進行するが、作者本人も帯同していたのか、少し気になるところだ。
ネイチャージモン コミック 全9巻完結セット (ヤンマガKCスペシャル)
- 作者: 刃森 尊
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2013/01/04
- メディア: コミック
行列日本一 スタミナ苑の繁盛哲学 - うまいだけじゃない、売れ続けるための仕事の流儀 -
- 出版社/メーカー: ワニブックス
- 発売日: 2018/09/27
- メディア: Kindle版
タグ:グルメ
イスラム教の戒律よりも日本人のルールの方が難解だ?ハスナ(日本人)の「イスラム夫と共存中」 [名作紹介]
古本屋でなんとなく買った「イスラム夫と共存中」が奥深かった。
作者で妻のハスナ(日本)と、旦那のハサン(モロッコ)の、異文化交流エッセイ。イスラム教とは何か?ということを、ものすごく身近な話題を絡めて紹介してくれてます。
まあ2001年のアメリカ同時多発テロを見てきている世代は、どうしてもイスラム教ヤバイってなりますわな。
そんなにヤバくないよーってことも散々言われていますけども、親米の日本はキリスト教圏のライフスタイルが浸透してるから、どうしてもイスラム教圏は遠い異質の存在に見えてくるわけです。
同じように警戒していた奥さんですけども、旦那の方にしたら奥さんは「神をも恐れない危ない連中」だと思っていた「無神論者」。お互い様なワケです。神の視点からみたら。
イスラム教って日々のお祈りとか、決まりとか色々ややこしいんじゃないのという意見に対しては、時間厳守とかゴミ出しのルールとかケータイの契約プランだとか、日本における決まりごとを守る方がよっぽど大変という、大変に頷けるお答え。確かになあ。。。色々空気を読まないといけないし。
もともとイスラム教の戒律は、平和な共同生活を送るための理に適った生活の知恵から来ているというのもよく言われる話です。今の時代にそれはないんじゃないのというルールもありますけど、国や地方によってはだいぶ緩くなってると漫画では紹介されており、旦那ハサンもルーズな部類に入ると思います。歴史的に見ても、イスラム教はキリスト教圏の国に侵攻しても、異教徒の信仰を許して共生してたりしてますし、イメージよりもはるかに柔軟な人たちなのかもしれません。
漫画を読んでいるとイスラム教いいかも、と思えてくるのですが、「うーん、これは。。。」と引いてしまうのが一箇所。助け合いの精神が強すぎて、「困ったことがあったら何でも言ってね」という社交辞令に対し、イスラム社会では本当に「本気でなんでも言ってくる」そう。しかもその助けは「神のご加護」なので、負い目を感じる気持ちも少ないのだという。まあよく出来ているといえばよく出来たシステムなのだけど、なかなか核家族化の進んだ日本人には馴染めないかも。。。
この漫画でイスラム教の緩さを象徴する一番印象的なフレーズは「インシャッラ」。
神の思し召しを、という意味の言葉ですけども。
何を言っても、最後にそれを付け加えれば角が立たない便利なフレーズとして使われているそうです。
他の漫画では「インシュアラー」って書かれてたような気がします。
「インシャッラ」と口に出していうと、発音が本格的になったような気がしますので、皆さん一度声に出して発音してみてください。
インシャッラ!
作者で妻のハスナ(日本)と、旦那のハサン(モロッコ)の、異文化交流エッセイ。イスラム教とは何か?ということを、ものすごく身近な話題を絡めて紹介してくれてます。
まあ2001年のアメリカ同時多発テロを見てきている世代は、どうしてもイスラム教ヤバイってなりますわな。
そんなにヤバくないよーってことも散々言われていますけども、親米の日本はキリスト教圏のライフスタイルが浸透してるから、どうしてもイスラム教圏は遠い異質の存在に見えてくるわけです。
同じように警戒していた奥さんですけども、旦那の方にしたら奥さんは「神をも恐れない危ない連中」だと思っていた「無神論者」。お互い様なワケです。神の視点からみたら。
イスラム教って日々のお祈りとか、決まりとか色々ややこしいんじゃないのという意見に対しては、時間厳守とかゴミ出しのルールとかケータイの契約プランだとか、日本における決まりごとを守る方がよっぽど大変という、大変に頷けるお答え。確かになあ。。。色々空気を読まないといけないし。
もともとイスラム教の戒律は、平和な共同生活を送るための理に適った生活の知恵から来ているというのもよく言われる話です。今の時代にそれはないんじゃないのというルールもありますけど、国や地方によってはだいぶ緩くなってると漫画では紹介されており、旦那ハサンもルーズな部類に入ると思います。歴史的に見ても、イスラム教はキリスト教圏の国に侵攻しても、異教徒の信仰を許して共生してたりしてますし、イメージよりもはるかに柔軟な人たちなのかもしれません。
漫画を読んでいるとイスラム教いいかも、と思えてくるのですが、「うーん、これは。。。」と引いてしまうのが一箇所。助け合いの精神が強すぎて、「困ったことがあったら何でも言ってね」という社交辞令に対し、イスラム社会では本当に「本気でなんでも言ってくる」そう。しかもその助けは「神のご加護」なので、負い目を感じる気持ちも少ないのだという。まあよく出来ているといえばよく出来たシステムなのだけど、なかなか核家族化の進んだ日本人には馴染めないかも。。。
この漫画でイスラム教の緩さを象徴する一番印象的なフレーズは「インシャッラ」。
神の思し召しを、という意味の言葉ですけども。
何を言っても、最後にそれを付け加えれば角が立たない便利なフレーズとして使われているそうです。
他の漫画では「インシュアラー」って書かれてたような気がします。
「インシャッラ」と口に出していうと、発音が本格的になったような気がしますので、皆さん一度声に出して発音してみてください。
インシャッラ!
レオン&マスターキートンの元ネタ?御厨さと美の「裂けた旅券(パスポート)」 [名作紹介]
BSマンガ夜話の「マスターキートン」回を見ていたら、この漫画と「パイナップルアーミー」以外の浦沢直樹の連載作品には全く辛辣で、全く同感なのだが「YAWARA!」は面白いと思うんだけどな。あそこに浦沢直樹の基本セットが全部詰まってる。
その中で、マスターキートン以前に似たような漫画があったと知った。
御厨さと美(みくりやさとみ)の「裂けた旅券(パスポート)」だ。
1980年から1983年までビッグコミックオリジナルに連載されていたそう。
ちなみに「マスターキートン」はその終了の5年後に同誌で連載が始まった。
全然知らなかったのでお試し読みしてみた。
フランスで気ままに暮らす日本人のオッサンが主人公。
初登場時はこれが主人公?と驚くほどにむさい。
第2話からいきなり主人公っぽい顔に軌道修正していく。
主人公は便利屋みたいなことをしていて、いろんな陰謀に巻き込まれたりする。
誤解を恐れずにいうと、ゴルゴ13に影響を受けた、よくあるおっさん向け漫画って感じだ。
かなり絵は達者だ。これより上手いという人もなかなかいないだろう。
検索してみると「マスターキートン」との類似性についてはよく書かれているのだが、2巻から登場する相棒のマレッタが、リュック・ベッソンの「レオン」で、ナタリー・ポートマンが演じたマチルダの元ネタではと指摘するブログがあって、大いに興味を惹かれた。
ので、全7巻購入してみた。
3800円ぐらいだったかな。
例によって、一気に裁断、スキャンしてからの読み。
古い本なので、かなりごみ取りが大変だった。。。
通して読んでみると、マスターキートンの類似性はそれほど感じない。
が、マレッタはマチルダそっくりだと思う。
おかっぱで前髪を垂らしているその髪型。
黒髪にして首輪をつけたらまんまマチルダで驚いた。
(こんなシーン、映画にあったような。。。)
ちなみに映画「レオン」は1994年の映画。
おっさんの殺し屋と、12歳のヒロインのバディムービー。
スマホケースにしてる女性もチラホラ見るぐらい、今でも人気がある映画だ。
ちなみに「裂けた旅券」のマレッタは初登場時13歳。
なんと娼婦をしており、主人公はそんなに若いと知らずに彼女を買ってしまい、しょっぴかれる。
しょっぴいた刑事は主人公の知人で、非常に漫画っぽいありえない展開なのだが、彼女の保護者を任されるという流れ。
マレッタはサバサバはしているが、なぜか主人公のオッサンにはベタ惚れ。
だが主人公は彼女に対してプラトニックを貫くというのもありがちな流れ。
初対面でやっちゃっているのだが。。。
しかし他の女は抱きまくり。
マレッタはたまに他の男に心が動かされつつも貞淑を貫く。
二人の結末はかなり印象に残った。
いい漫画だなと思う。
その印象的なシーンが、手こずりながらスキャンしていたのでどうしても先に目に入ってきてしまったのはちょっと残念だった。。。
その中で、マスターキートン以前に似たような漫画があったと知った。
御厨さと美(みくりやさとみ)の「裂けた旅券(パスポート)」だ。
1980年から1983年までビッグコミックオリジナルに連載されていたそう。
ちなみに「マスターキートン」はその終了の5年後に同誌で連載が始まった。
全然知らなかったのでお試し読みしてみた。
フランスで気ままに暮らす日本人のオッサンが主人公。
初登場時はこれが主人公?と驚くほどにむさい。
第2話からいきなり主人公っぽい顔に軌道修正していく。
主人公は便利屋みたいなことをしていて、いろんな陰謀に巻き込まれたりする。
誤解を恐れずにいうと、ゴルゴ13に影響を受けた、よくあるおっさん向け漫画って感じだ。
かなり絵は達者だ。これより上手いという人もなかなかいないだろう。
検索してみると「マスターキートン」との類似性についてはよく書かれているのだが、2巻から登場する相棒のマレッタが、リュック・ベッソンの「レオン」で、ナタリー・ポートマンが演じたマチルダの元ネタではと指摘するブログがあって、大いに興味を惹かれた。
ので、全7巻購入してみた。
3800円ぐらいだったかな。
例によって、一気に裁断、スキャンしてからの読み。
古い本なので、かなりごみ取りが大変だった。。。
通して読んでみると、マスターキートンの類似性はそれほど感じない。
が、マレッタはマチルダそっくりだと思う。
おかっぱで前髪を垂らしているその髪型。
黒髪にして首輪をつけたらまんまマチルダで驚いた。
(こんなシーン、映画にあったような。。。)
ちなみに映画「レオン」は1994年の映画。
おっさんの殺し屋と、12歳のヒロインのバディムービー。
スマホケースにしてる女性もチラホラ見るぐらい、今でも人気がある映画だ。
ちなみに「裂けた旅券」のマレッタは初登場時13歳。
なんと娼婦をしており、主人公はそんなに若いと知らずに彼女を買ってしまい、しょっぴかれる。
しょっぴいた刑事は主人公の知人で、非常に漫画っぽいありえない展開なのだが、彼女の保護者を任されるという流れ。
マレッタはサバサバはしているが、なぜか主人公のオッサンにはベタ惚れ。
だが主人公は彼女に対してプラトニックを貫くというのもありがちな流れ。
初対面でやっちゃっているのだが。。。
しかし他の女は抱きまくり。
マレッタはたまに他の男に心が動かされつつも貞淑を貫く。
二人の結末はかなり印象に残った。
いい漫画だなと思う。
その印象的なシーンが、手こずりながらスキャンしていたのでどうしても先に目に入ってきてしまったのはちょっと残念だった。。。
裂けた旅券 裂けたパスポート 全7巻完結 (ビッグコミックス) [マーケットプレイス コミックセット]
- 作者: 御厨 さと美
- 出版社/メーカー: 小学館
- メディア: コミック
伝説のギャグ漫画「マカロニほうれん荘」を大人買い!他の作家に与えた影響を検証する [名作紹介]
鴨川つばめの「マカロニほうれん荘」の全巻を大人買い。
一気に裁断、スキャンして読んだ。
1977年から1979年の2年間、少年チャンピオンで連載され、一世を風靡したギャグ漫画である。リアルタイムで読んでないどころか、少年時代に周囲に全く少年チャンピオンを読んでいる者がおらず、この漫画と「がきデカ」はずっと気になっていた。
「マカロニほうれん荘」が気になりだしたのは1995年に3DOというゲーム機でゲーム化された時である。1979年に終わった漫画が、16年後にゲーム化。相当愛されてんなと衝撃を受けた。それまでに「マカロニほうれん荘」を愛読しているという作家も数多く見かけた。
しかし、実際に俺が漫画を購入して読むまでに、ゲーム化から約四半世紀経ったわけである。
ギャグ漫画は特に「時代と寝る」ものだと思うので、今読んでも面白いのか不安だったが、割と楽しんで読めた。爆笑するほどではないが、いい漫画だというのはわかる。さらに言うとオシャレだと思う。ちょっと狂気も感じる。
購入のきっかけは、漫画家のきたがわ翔。
YouTubeにて、辛かった少年時代に生きる支えになった漫画だと涙ぐんでいる動画を公開しており、そこまでの作品なのかと驚く。ちなみに有料会員になってまでこの動画の後編を見た。
さらにきたがわ翔は、にわのまことの「ザ・モモタロウ」の謎の登場キャラクター、「もんがー」の元ネタが「マカロニほうれん荘」なのではないかと解説しており、大いに興味を惹かれた。「モモタロウ」の登場キャラクター、宮川三朗太は、「マカロニ」の主人公、沖田そうじとツッコミがそっくりだし、鴨川つばめのギャグデティールの細かさも、にわのまことに共通する部分である。
さらに長年疑問だった、まるで「パタリロ!」のタマネギ部隊のような「マカロニ」登場キャラクター「トシちゃん」のひし形の口。もう言うまでもないが、マカロニが先なのである。真似した漫画が、その要素を作品に欠かせない重要な設定として100巻以上続けてしまうのはすごい話だ。徳弘正也が「シェイプアップ乱」で始めた(と思う)「もっこり」を、後追いの北条司の「シティーハンター」の方で国民に広く知られてしまうのと似たような現象だ。
「パタリロ!」をざっと読み返して、ひし形の口がいつ出てきたのか検証してみた。
見落としがなければ単行本5巻の65ページが初出。
人気キャラ、間者猫の初登場シーンで猫語を使う口の形が小さいひし形になっている。
続いて同じ5巻の76ページでタマネギ部隊が初登場。
77ページで初めてひし形の口になる。その口のサイズはまだ小さく、模倣としては控え目である。
131ページでそれがメーキャップであることが明かされる。
タマネギ部隊が再登場するのは7巻の後半と、ちょっと間を置く。5巻のスターダスト編は映画化されたエピソードで、タマネギ部隊はその時1回こっきりのつもりで出したのかもしれない。
8巻で作者の自画像が初めてトシちゃんになる。
さらに11巻でトシちゃんの「トシちゃん25歳」をもじった「みーちゃん28歳」が初登場。
この時1981年。
ほうれん荘の破滅的な終了から2年経っており、作品を惜しむ気持ちが魔夜峰央の中にあったのかもしれない。
ちなみに今回購入した「マカロニほうれん荘」単行本第1巻は65刷だった。
一気に裁断、スキャンして読んだ。
1977年から1979年の2年間、少年チャンピオンで連載され、一世を風靡したギャグ漫画である。リアルタイムで読んでないどころか、少年時代に周囲に全く少年チャンピオンを読んでいる者がおらず、この漫画と「がきデカ」はずっと気になっていた。
「マカロニほうれん荘」が気になりだしたのは1995年に3DOというゲーム機でゲーム化された時である。1979年に終わった漫画が、16年後にゲーム化。相当愛されてんなと衝撃を受けた。それまでに「マカロニほうれん荘」を愛読しているという作家も数多く見かけた。
しかし、実際に俺が漫画を購入して読むまでに、ゲーム化から約四半世紀経ったわけである。
ギャグ漫画は特に「時代と寝る」ものだと思うので、今読んでも面白いのか不安だったが、割と楽しんで読めた。爆笑するほどではないが、いい漫画だというのはわかる。さらに言うとオシャレだと思う。ちょっと狂気も感じる。
購入のきっかけは、漫画家のきたがわ翔。
YouTubeにて、辛かった少年時代に生きる支えになった漫画だと涙ぐんでいる動画を公開しており、そこまでの作品なのかと驚く。ちなみに有料会員になってまでこの動画の後編を見た。
さらにきたがわ翔は、にわのまことの「ザ・モモタロウ」の謎の登場キャラクター、「もんがー」の元ネタが「マカロニほうれん荘」なのではないかと解説しており、大いに興味を惹かれた。「モモタロウ」の登場キャラクター、宮川三朗太は、「マカロニ」の主人公、沖田そうじとツッコミがそっくりだし、鴨川つばめのギャグデティールの細かさも、にわのまことに共通する部分である。
さらに長年疑問だった、まるで「パタリロ!」のタマネギ部隊のような「マカロニ」登場キャラクター「トシちゃん」のひし形の口。もう言うまでもないが、マカロニが先なのである。真似した漫画が、その要素を作品に欠かせない重要な設定として100巻以上続けてしまうのはすごい話だ。徳弘正也が「シェイプアップ乱」で始めた(と思う)「もっこり」を、後追いの北条司の「シティーハンター」の方で国民に広く知られてしまうのと似たような現象だ。
「パタリロ!」をざっと読み返して、ひし形の口がいつ出てきたのか検証してみた。
見落としがなければ単行本5巻の65ページが初出。
人気キャラ、間者猫の初登場シーンで猫語を使う口の形が小さいひし形になっている。
続いて同じ5巻の76ページでタマネギ部隊が初登場。
77ページで初めてひし形の口になる。その口のサイズはまだ小さく、模倣としては控え目である。
131ページでそれがメーキャップであることが明かされる。
タマネギ部隊が再登場するのは7巻の後半と、ちょっと間を置く。5巻のスターダスト編は映画化されたエピソードで、タマネギ部隊はその時1回こっきりのつもりで出したのかもしれない。
8巻で作者の自画像が初めてトシちゃんになる。
さらに11巻でトシちゃんの「トシちゃん25歳」をもじった「みーちゃん28歳」が初登場。
この時1981年。
ほうれん荘の破滅的な終了から2年経っており、作品を惜しむ気持ちが魔夜峰央の中にあったのかもしれない。
ちなみに今回購入した「マカロニほうれん荘」単行本第1巻は65刷だった。
マカロニほうれん荘全9巻 完結セット (少年チャンピオン・コミックス)
- 作者: 鴨川つばめ
- 出版社/メーカー: 秋田書店
- 発売日: 2010/11/01
- メディア: コミック
[まとめ買い] マカロニほうれん荘【電子コミックス特別編集版】
- 出版社/メーカー:
- メディア: Kindle版
「いだてん」に登場した人見絹枝を扱った漫画、伊藤智義/森田信吾 「栄光なき天才たち」 [名作紹介]
実家に帰るたびに大河ドラマ「いだてん」をまとめて見ている。
日本のオリンピック史を語ったドラマだ。
まだ見てないが、こないだ人見絹枝が出てきたらしい。
人見絹枝といえば「栄光なき天才たち」にも出てきた。
この漫画はマイナーな偉人を取り扱った傑作。
人見絹枝は1巻に登場。
文庫版などは順番がバラバラだったり、未収録回が多いので注意が必要だ。
人見絹枝は女子初のオリンピックメダリスト。
「いだてん」ではよく描かれているが、当時は女性が運動することへの偏見が強く、そういった逆風の中で人見絹枝は1928年のアムステルダムオリンピックに出場した。が、狙っていた100mで惨敗。
他に唯一出場できた800mにもエントリー。800mは一度も走ったことがなかったというから記念受験的なものだったのだろう。
ところが終わってみれば世界新記録で2位!1987年の連載当時では女子陸上史上唯一のメダリストだった。そしてメダル獲得の3年後、24歳の若さで亡くなってしまう。
「栄光なき天才たち」では、世間の重圧と100m惨敗という結果に苦しみつつ、初めて自分のために勝ちたいと思った絹枝の姿から物語が始まる。
未経験の800mをどう走ったら良いのかわからないとアドバイスを求める絹枝に、コーチは「700mを全力で走れば、残り100mは体が自動的にスパートをかける」と説明するのだが、これは実はなんの根拠もないデタラメだった。彼女の勝てる可能性はゼロなのだから、せめてリラックスして走ってもらうのが務めとコーチがスポーツ記者に打ち明ける。
競技が始まると絹枝はグングンと順位を上げていく。
残り100mになったところで3位。スパートがかかるが、先行者のスパイクが足にあたり、バランスを崩し、後続に抜かれそうになる。ところがここで謎の光が絹枝にスパートをかけさせ、2位を抜いて1位に迫る。ゴールして倒れこみ気がつけばコーチが世界新記録で2位だと教えてくれるという幕引き。
このスパイクの描写が痛そうで印象的なのだが、調べても他には出てこない記述なので、どうやらフィクションっぽい。実際の競技でもこういうことはあるのだろうか?最後の足から出てきたような光もよく分からないが、なんか納得させられてしまう。これが漫画の力というものだろうか。
他にも人見絹枝を扱った漫画があるらしい。
比古地朔弥「ライジングガール!~人見絹枝物語~」はキンドル読み放題対象作品。
女性誌で連載されたもののようだ。星4つと評価も高い。
表紙はなんかバレーボール漫画みたい。あと手が「七夕の国」っぽい。。。
文字の本は結構いっぱい出ている。
24歳で亡くなったのに濃くてドラマチックな人生だったのだろうなと思う。
日本のオリンピック史を語ったドラマだ。
まだ見てないが、こないだ人見絹枝が出てきたらしい。
人見絹枝といえば「栄光なき天才たち」にも出てきた。
この漫画はマイナーな偉人を取り扱った傑作。
人見絹枝は1巻に登場。
文庫版などは順番がバラバラだったり、未収録回が多いので注意が必要だ。
人見絹枝は女子初のオリンピックメダリスト。
「いだてん」ではよく描かれているが、当時は女性が運動することへの偏見が強く、そういった逆風の中で人見絹枝は1928年のアムステルダムオリンピックに出場した。が、狙っていた100mで惨敗。
他に唯一出場できた800mにもエントリー。800mは一度も走ったことがなかったというから記念受験的なものだったのだろう。
ところが終わってみれば世界新記録で2位!1987年の連載当時では女子陸上史上唯一のメダリストだった。そしてメダル獲得の3年後、24歳の若さで亡くなってしまう。
「栄光なき天才たち」では、世間の重圧と100m惨敗という結果に苦しみつつ、初めて自分のために勝ちたいと思った絹枝の姿から物語が始まる。
未経験の800mをどう走ったら良いのかわからないとアドバイスを求める絹枝に、コーチは「700mを全力で走れば、残り100mは体が自動的にスパートをかける」と説明するのだが、これは実はなんの根拠もないデタラメだった。彼女の勝てる可能性はゼロなのだから、せめてリラックスして走ってもらうのが務めとコーチがスポーツ記者に打ち明ける。
競技が始まると絹枝はグングンと順位を上げていく。
残り100mになったところで3位。スパートがかかるが、先行者のスパイクが足にあたり、バランスを崩し、後続に抜かれそうになる。ところがここで謎の光が絹枝にスパートをかけさせ、2位を抜いて1位に迫る。ゴールして倒れこみ気がつけばコーチが世界新記録で2位だと教えてくれるという幕引き。
このスパイクの描写が痛そうで印象的なのだが、調べても他には出てこない記述なので、どうやらフィクションっぽい。実際の競技でもこういうことはあるのだろうか?最後の足から出てきたような光もよく分からないが、なんか納得させられてしまう。これが漫画の力というものだろうか。
他にも人見絹枝を扱った漫画があるらしい。
比古地朔弥「ライジングガール!~人見絹枝物語~」はキンドル読み放題対象作品。
女性誌で連載されたもののようだ。星4つと評価も高い。
表紙はなんかバレーボール漫画みたい。あと手が「七夕の国」っぽい。。。
文字の本は結構いっぱい出ている。
24歳で亡くなったのに濃くてドラマチックな人生だったのだろうなと思う。
栄光なき天才たち 全17巻完結(ヤングジャンプコミックス) [マーケットプレイス コミックセット]
- 作者: 伊藤 智義 森田 信吾
- 出版社/メーカー: 集英社
- メディア: コミック
HGシリーズ9年間の記録「ガシャポン HGシリーズ オフィシャルコンプリートブック」 [名作紹介]
古本屋で「ガシャポン HGシリーズ オフィシャルコンプリートブック」というムックを見つけたのでなんとなく買ってみた。2003年に徳間書店から4762円+税で発売された。現在の中古流通価格は1000円ぐらいだ。
いわゆるガチャガチャ。
1994年にバンダイが始めたガシャポンHGシリーズのラインナップを2003年の分まで網羅しているらしい。ページ数は484。
それぞれ写真と、開発者の裏話などが書かれているのが特徴。
「るーみっくわーるど うる星やつら3」の飛鳥の瞳のハイライトは高橋留美子先生に絶賛されたとか、「北斗の拳」はファンから厳しい言葉をいただいたとか、「ガンダムヒロイン」は安彦キャラの再現度の難しさに原型師たちから敬遠されてタイトなスケジュールになってしまったとかの話が面白い。
(厳しい言葉が多かったという「北斗の拳」。ガチャガチャサイズで再現はしんどいわ。。。)
(原型師たちから安彦キャラは敬遠されるという話は一番の収穫。まあガチャガチャサイズではね。。。)
ちょっと読みきれないぐらいの量がありますが、かなりの暇つぶしになるんじゃないでしょうか。電車で遠出するときのお供にどうでしょうか。
変わり種としてはブルマアクとかポピーの超合金までラインナップに入っていたのが面白かったですね。
ルパンは作っていて楽しそう。
毎回どういうラインナップにするのか悩んでるのが面白い。
例えば戦隊モノだと5色のヒーローだけフィギュア化されて、ロボットや怪人まで入らない。シリーズ化出来ればそれらを作ることができるので、色々布石を打っていたりする話も良いですね。
こういうフィギュアのカタログってあったら欲しいかも。
買って集める趣味にするには場所もお金もかかりすぎるのでいいのですけど、写真を眺めるだけでも楽しい。ホビージャパンぐらい毎号買おうかなと思うんだけど、毎月電子化するのはハードそうで。。。
いわゆるガチャガチャ。
1994年にバンダイが始めたガシャポンHGシリーズのラインナップを2003年の分まで網羅しているらしい。ページ数は484。
それぞれ写真と、開発者の裏話などが書かれているのが特徴。
「るーみっくわーるど うる星やつら3」の飛鳥の瞳のハイライトは高橋留美子先生に絶賛されたとか、「北斗の拳」はファンから厳しい言葉をいただいたとか、「ガンダムヒロイン」は安彦キャラの再現度の難しさに原型師たちから敬遠されてタイトなスケジュールになってしまったとかの話が面白い。
(厳しい言葉が多かったという「北斗の拳」。ガチャガチャサイズで再現はしんどいわ。。。)
(原型師たちから安彦キャラは敬遠されるという話は一番の収穫。まあガチャガチャサイズではね。。。)
ちょっと読みきれないぐらいの量がありますが、かなりの暇つぶしになるんじゃないでしょうか。電車で遠出するときのお供にどうでしょうか。
変わり種としてはブルマアクとかポピーの超合金までラインナップに入っていたのが面白かったですね。
ルパンは作っていて楽しそう。
毎回どういうラインナップにするのか悩んでるのが面白い。
例えば戦隊モノだと5色のヒーローだけフィギュア化されて、ロボットや怪人まで入らない。シリーズ化出来ればそれらを作ることができるので、色々布石を打っていたりする話も良いですね。
こういうフィギュアのカタログってあったら欲しいかも。
買って集める趣味にするには場所もお金もかかりすぎるのでいいのですけど、写真を眺めるだけでも楽しい。ホビージャパンぐらい毎号買おうかなと思うんだけど、毎月電子化するのはハードそうで。。。
ガシャポンHGシリーズ オフィシャルコンプリートブック(1994~2003) (HYPER MOOK)
- 作者:
- 出版社/メーカー: 徳間書店
- 発売日: 2003/08/26
- メディア: ムック
SDガンダム ガシャポン戦士クロニクル 1989-1996 ~SDガンダム外伝編~ (ホビージャパンMOOK 562)
- 作者:
- 出版社/メーカー: ホビージャパン
- 発売日: 2014/03/31
- メディア: ムック
もし男塾がもっと続いていたら?一万六千三百八十四戦士が戦う嵐馬破天荒の「死闘!!阿鼻叫喚地獄八大巡り」 [名作紹介]
こないだ古書店でファンロードを一冊100円で数冊購入。
島村春奈の「聖闘士ダ星矢」などが読みたかったのもあるが、一番再読したかったのは魁!!男塾のパロディ漫画。
残念ながら購入した中にソレはなかったのだが、そういえばネットで読めたなと思ったので「魁!!男塾 ファンロード」で検索。どうやら作家名は嵐馬破天荒(あらしまはてんこう)というらしい。そのファンサイトが出てきた。ファンロードに掲載された作品がアップされている。ちなみに最終更新日は2004年12月15日。
男塾ネタはその中に3つ。
イカの宇宙人と戦う話もインパクトがあったが、俺の中のナンバーワンヒットはパート2である「死闘!!阿鼻叫喚地獄八大巡り」である。
「しかしはええもんだぜ」
「あの海の要塞竜宮城 魚も泳ぐ千石風呂大決戦からもう一ヶ月」
恒例の新シリーズ第一回の登校シーン。
シリーズ毎に敵をそのまま仲間に加え、4人→8人→16人と倍々に増えていくのが男塾。どれだけシリーズを重ねたのか、とんでもない人数、とんでもないシルエットの仲間が加わっている。
そのまま地獄に落ちた男塾メンバー一同。
地獄の鬼と戦う流れなのだが、その中でさらっと人数が判明する。
「男塾一万六千三百八十四戦士よ ようこそこの八熱地獄へ!」
16384!
原作が続いていれば、第12シーズンということになる。
当時はよく、いずれこんな風になるのかと妄想していたものだが、それを見事に漫画化している。
「等活地獄卒二千四十八鬼衆だと!?」
「な、なにーっ 知っておるのかメカ飛燕にニセ伊達臣人!」
月光や雷電が務めたワケ知り顔役。
この漫画ではメカ飛燕にニセ伊達臣人が務める。
12シーズンも続いたら、途中こんなヤツが出てきてもおかしくないと思わせる。そしてスベスベ星人やラーメン将軍など、一体途中でどんな戦いがあったのかと想像が膨らむキャラクター達が登場する。ちなみに巨大雷電も登場。(「電電」となっているが誤植だろうか?)
ちなみに等活地獄卒二千四十八鬼衆の2048と、阿鼻叫喚地獄八大巡りの8をかけると男塾一万六千三百八十四戦士の16384になる。
オリジナルの「魁!!男塾」はバトル漫画としても面白いし、民明書房などの嘘解説もいまだに語り草になる名作。他にも解説役や驚き係など、少年漫画を面白くさせるテクニックを照れなく繰り返し、職人芸&様式美にまで高めているところも注目に値すると思う。
(小川雅史の「速攻生徒会」における男塾ネタ)
男塾の電子化はいずれやりたい。
単行本は持っていないが、リアルタイムで読んではいた。
しかし続編も多いしどこまで追いきれるのか。
唯一所有している「天より高く」は続編というよりゲスト出演で男塾のキャラクターが登場するのだが、一番最初に塾生のその後が描かれた作品であり、うまく説明できないが特別の思い入れがある。
剣桃太郎が総理大臣。伊達臣人がヤクザの親分。虎丸がサラ金の社長。Jはアメリカ海軍の司令官。松尾はホテル王。飛燕は医者。富樫は塾長のボディーガードを務めている。「天より高く」はいずれまた改めて紹介したい。
島村春奈の「聖闘士ダ星矢」などが読みたかったのもあるが、一番再読したかったのは魁!!男塾のパロディ漫画。
残念ながら購入した中にソレはなかったのだが、そういえばネットで読めたなと思ったので「魁!!男塾 ファンロード」で検索。どうやら作家名は嵐馬破天荒(あらしまはてんこう)というらしい。そのファンサイトが出てきた。ファンロードに掲載された作品がアップされている。ちなみに最終更新日は2004年12月15日。
男塾ネタはその中に3つ。
イカの宇宙人と戦う話もインパクトがあったが、俺の中のナンバーワンヒットはパート2である「死闘!!阿鼻叫喚地獄八大巡り」である。
「しかしはええもんだぜ」
「あの海の要塞竜宮城 魚も泳ぐ千石風呂大決戦からもう一ヶ月」
恒例の新シリーズ第一回の登校シーン。
シリーズ毎に敵をそのまま仲間に加え、4人→8人→16人と倍々に増えていくのが男塾。どれだけシリーズを重ねたのか、とんでもない人数、とんでもないシルエットの仲間が加わっている。
そのまま地獄に落ちた男塾メンバー一同。
地獄の鬼と戦う流れなのだが、その中でさらっと人数が判明する。
「男塾一万六千三百八十四戦士よ ようこそこの八熱地獄へ!」
16384!
原作が続いていれば、第12シーズンということになる。
当時はよく、いずれこんな風になるのかと妄想していたものだが、それを見事に漫画化している。
「等活地獄卒二千四十八鬼衆だと!?」
「な、なにーっ 知っておるのかメカ飛燕にニセ伊達臣人!」
月光や雷電が務めたワケ知り顔役。
この漫画ではメカ飛燕にニセ伊達臣人が務める。
12シーズンも続いたら、途中こんなヤツが出てきてもおかしくないと思わせる。そしてスベスベ星人やラーメン将軍など、一体途中でどんな戦いがあったのかと想像が膨らむキャラクター達が登場する。ちなみに巨大雷電も登場。(「電電」となっているが誤植だろうか?)
ちなみに等活地獄卒二千四十八鬼衆の2048と、阿鼻叫喚地獄八大巡りの8をかけると男塾一万六千三百八十四戦士の16384になる。
オリジナルの「魁!!男塾」はバトル漫画としても面白いし、民明書房などの嘘解説もいまだに語り草になる名作。他にも解説役や驚き係など、少年漫画を面白くさせるテクニックを照れなく繰り返し、職人芸&様式美にまで高めているところも注目に値すると思う。
(小川雅史の「速攻生徒会」における男塾ネタ)
男塾の電子化はいずれやりたい。
単行本は持っていないが、リアルタイムで読んではいた。
しかし続編も多いしどこまで追いきれるのか。
唯一所有している「天より高く」は続編というよりゲスト出演で男塾のキャラクターが登場するのだが、一番最初に塾生のその後が描かれた作品であり、うまく説明できないが特別の思い入れがある。
剣桃太郎が総理大臣。伊達臣人がヤクザの親分。虎丸がサラ金の社長。Jはアメリカ海軍の司令官。松尾はホテル王。飛燕は医者。富樫は塾長のボディーガードを務めている。「天より高く」はいずれまた改めて紹介したい。
ぜったい紅林麻雄はスタンド使い!管賀江留郎「道徳感情はなぜ人を誤らせるのか」 [名作紹介]
以前も紹介した最強のメラというYouTuberの動画、
【ゆっくり歴史解説】黒歴史上人物「紅林麻雄」が面白かった。
紅林麻雄という戦前から戦後にかけて活躍した静岡県警の刑事にまつわる解説動画。数々の事件を解決して、めちゃくちゃ表彰されまくってるんだけど、その裏で拷問による取り調べで虚偽の自白を促し、免罪も数多く生み出した拷問王とも呼ばれる人なんだそうだ。間違いなく矢で貫かれたらスタンド使いになりそうな人物である。
彼の不正を新聞で告発した山崎兵八という刑事は、偽証罪で逮捕され、精神病と診断されて免許を剥奪されて再就職も困難になり、家まで焼かれたというのだから恐ろしい。まあこちらは紅林の仕業というよりも、組織の防衛力が働いた結果なんだろうけども。
昔は「太陽に吠えろ」、近年だと「踊る大捜査線」など、いつだって刑事ドラマは人気だ。最近だと「ハコヅメ」って漫画が面白かった。だからあまり警察の不正とかにピンとこない。悪いのは神奈川県警ぐらいだとのんびり構えていたが、紅林麻雄の動画はちょっと考え方を改めさせられる一件だった。
ちょっと前、「殺人の追憶」という実際の事件を元にした韓国映画を見たとき、警察がえらく野蛮に描かれていたので遅れた国なんだなあと思っていたが、多分日本も変わらないのだろうなと思う。こういう組織の体質はなかなか抜けきれるもんじゃない。ちなみに袴田事件なんかも紅林麻雄の教育を受けた部下たちが起こした免罪事件なんだそう。
手塚治虫の「アドルフに告ぐ」に特高の刑事が拷問を行うシーンがやたら出てくるんだけども、こういうことはあの時代そこかしこであったのだろうなと思う。
興味が湧いたので、この事件について書かれたことで有名な本、管賀江留郎(かんがえるろう)の『道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』を購入して読んでみたが、なかなか読破するのに骨の折れる本だった。あくまでも理解力の低い個人の感想と断らせてもらうが、紅林麻雄はオマケで作者が本当に語りたい本筋はもっと高度な政治的なやりとりの解説にある本という印象だった。
感想がとっちらかってしまってまとまらない。読んだことすべて忘れてしまったと言ってもいいかもしれない。
いずれこの本は再チャレンジしてみたいと思っている。ちなみにこの著書の前作「戦前の少年犯罪」も注文した。
で、これをきっかけに免罪事件の動画を色々見てみた。
それも紹介しようと思ったのだが、今チェックしたら見当たらない。消されちゃう動画だったのかな。
思ったのは、ウソの自白絶対ダメということ。
家族の道義的責任とか、経済的な困窮を恐れたりとか、そういう風に上手いこと誘導されて嘘をついたが最後、その後何十年にも渡って戦い続けることになる。
これ幾ら何でも無罪だろというような証拠の数々を突きつけようが、裁判官アホじゃねえのというぐらい判決は覆らない。それぐらい自白という証拠は効いてくるように思える。
【ゆっくり歴史解説】黒歴史上人物「紅林麻雄」が面白かった。
紅林麻雄という戦前から戦後にかけて活躍した静岡県警の刑事にまつわる解説動画。数々の事件を解決して、めちゃくちゃ表彰されまくってるんだけど、その裏で拷問による取り調べで虚偽の自白を促し、免罪も数多く生み出した拷問王とも呼ばれる人なんだそうだ。間違いなく矢で貫かれたらスタンド使いになりそうな人物である。
彼の不正を新聞で告発した山崎兵八という刑事は、偽証罪で逮捕され、精神病と診断されて免許を剥奪されて再就職も困難になり、家まで焼かれたというのだから恐ろしい。まあこちらは紅林の仕業というよりも、組織の防衛力が働いた結果なんだろうけども。
昔は「太陽に吠えろ」、近年だと「踊る大捜査線」など、いつだって刑事ドラマは人気だ。最近だと「ハコヅメ」って漫画が面白かった。だからあまり警察の不正とかにピンとこない。悪いのは神奈川県警ぐらいだとのんびり構えていたが、紅林麻雄の動画はちょっと考え方を改めさせられる一件だった。
ちょっと前、「殺人の追憶」という実際の事件を元にした韓国映画を見たとき、警察がえらく野蛮に描かれていたので遅れた国なんだなあと思っていたが、多分日本も変わらないのだろうなと思う。こういう組織の体質はなかなか抜けきれるもんじゃない。ちなみに袴田事件なんかも紅林麻雄の教育を受けた部下たちが起こした免罪事件なんだそう。
手塚治虫の「アドルフに告ぐ」に特高の刑事が拷問を行うシーンがやたら出てくるんだけども、こういうことはあの時代そこかしこであったのだろうなと思う。
興味が湧いたので、この事件について書かれたことで有名な本、管賀江留郎(かんがえるろう)の『道徳感情はなぜ人を誤らせるのか』を購入して読んでみたが、なかなか読破するのに骨の折れる本だった。あくまでも理解力の低い個人の感想と断らせてもらうが、紅林麻雄はオマケで作者が本当に語りたい本筋はもっと高度な政治的なやりとりの解説にある本という印象だった。
感想がとっちらかってしまってまとまらない。読んだことすべて忘れてしまったと言ってもいいかもしれない。
いずれこの本は再チャレンジしてみたいと思っている。ちなみにこの著書の前作「戦前の少年犯罪」も注文した。
で、これをきっかけに免罪事件の動画を色々見てみた。
それも紹介しようと思ったのだが、今チェックしたら見当たらない。消されちゃう動画だったのかな。
思ったのは、ウソの自白絶対ダメということ。
家族の道義的責任とか、経済的な困窮を恐れたりとか、そういう風に上手いこと誘導されて嘘をついたが最後、その後何十年にも渡って戦い続けることになる。
これ幾ら何でも無罪だろというような証拠の数々を突きつけようが、裁判官アホじゃねえのというぐらい判決は覆らない。それぐらい自白という証拠は効いてくるように思える。
君は誕生日攻撃を知っているか?私の語彙力は50万です。三島芳治「児玉まりあ文学集成」 [名作紹介]
俺の中でプチヒット中の「児玉まりあ文学集成」を、帰省した折に60過ぎの母に勧めてみたところ、「絵が嫌」と心底嫌そうな感想だった。昔、友達にウエダハジメの漫画を進めた時のことを思い出した。こういう漫画は流行らんのかなー。
「児玉まりあ文学集成」は文学部の学生の男女のやり取りを通して文学とは何かを知る、そんな感じの漫画。文学少女漫画「響」(こちらは60過ぎの母も読む)で文学に興味持ったので読んでみたのだが、いい感じだった。
やはり絵が特徴的で、漫画として成立するギリギリアウトら辺を攻めてる感じなのだが、俺としては目の描き方が気になった。
上まぶたに縦に二本線を下ろして基本一つの眼球を表現している。下まぶたは飛ばし(省略)ている。これが鳥山明(あるいはロックマン)的な一本は眼球、一本は目尻に見えてしまって、たまにキャラがどんな表情をしているのか分からなくなって混乱するのだ。
おまけに主人公の男の子は目が悪く、金髪ロングヘアとして描写されているヒロインが実は黒髪おかっぱの平凡な容姿の女の子だったと途中で明らかになるという叙述トリックのような展開があり、その辺の意味もあって目の表現をこんな感じにしているのだろうかとさらに混乱してしまうのだ。まあ関係ないのだろうけども。
私の語彙は約50万というヒロインのセリフがある。
フリーザの名言、「私の戦闘力は54万です。」に引っ掛けたものではないだろうが、その豊富な語彙力縛りで男の子としりとりを始める。ヒロインの放つ言葉は聞いたことないものばかり。漫画の写植としては史上初のものが多いのではなかろうか。
「誕生日攻撃」(検索結果51400000)
ウィキペディアに項目があったが読んでみても分からない。
暗号を解くための方法の一つのようだ。
例えば暗証番号を忘れてしまった時に、とりあえず誕生日から試してみるとかそういうことなのだろうか。他にも「現像探索攻撃」(検索結果15900)という言葉もしりとりに出てくるが、調べてみても意味は分からなかった。
「虫妹背物語」(検索結果6070)
大昔に書かれた虫を擬人化した本らしい。別名「虫物語」。これもよく分からない。
「非ドロシー型コンピュータ」(検索結果126000)
非ノイマン型コンピュータは出てくるんだけど、ドロシーは出てこない。。。
ノイマン型コンピュータは現在一般的に出回っているコンピュータのことで、ニューロコンピュータや量子コンピュータなどが非ノイマン型なのだそうだ。まあ意味わかんないけども。
「ヨーグルト慣性モーメント」(検索結果249000)
検索結果はいっぱい出てくるが、該当するものが全然見当たらない。。。
「ブランビラ王女」(検索結果26100)
E.T.A. ホフマン(1776〜1822年)という作家の作品なんだそうな。ホフマンは作曲や絵画もこなすマルチな法律家だったそう。
「リタタリウム」(検索結果5件)
「児玉まりあ文学集成」は文学部の学生の男女のやり取りを通して文学とは何かを知る、そんな感じの漫画。文学少女漫画「響」(こちらは60過ぎの母も読む)で文学に興味持ったので読んでみたのだが、いい感じだった。
やはり絵が特徴的で、漫画として成立するギリギリアウトら辺を攻めてる感じなのだが、俺としては目の描き方が気になった。
上まぶたに縦に二本線を下ろして基本一つの眼球を表現している。下まぶたは飛ばし(省略)ている。これが鳥山明(あるいはロックマン)的な一本は眼球、一本は目尻に見えてしまって、たまにキャラがどんな表情をしているのか分からなくなって混乱するのだ。
おまけに主人公の男の子は目が悪く、金髪ロングヘアとして描写されているヒロインが実は黒髪おかっぱの平凡な容姿の女の子だったと途中で明らかになるという叙述トリックのような展開があり、その辺の意味もあって目の表現をこんな感じにしているのだろうかとさらに混乱してしまうのだ。まあ関係ないのだろうけども。
私の語彙は約50万というヒロインのセリフがある。
フリーザの名言、「私の戦闘力は54万です。」に引っ掛けたものではないだろうが、その豊富な語彙力縛りで男の子としりとりを始める。ヒロインの放つ言葉は聞いたことないものばかり。漫画の写植としては史上初のものが多いのではなかろうか。
「誕生日攻撃」(検索結果51400000)
ウィキペディアに項目があったが読んでみても分からない。
暗号を解くための方法の一つのようだ。
例えば暗証番号を忘れてしまった時に、とりあえず誕生日から試してみるとかそういうことなのだろうか。他にも「現像探索攻撃」(検索結果15900)という言葉もしりとりに出てくるが、調べてみても意味は分からなかった。
「虫妹背物語」(検索結果6070)
大昔に書かれた虫を擬人化した本らしい。別名「虫物語」。これもよく分からない。
「非ドロシー型コンピュータ」(検索結果126000)
非ノイマン型コンピュータは出てくるんだけど、ドロシーは出てこない。。。
ノイマン型コンピュータは現在一般的に出回っているコンピュータのことで、ニューロコンピュータや量子コンピュータなどが非ノイマン型なのだそうだ。まあ意味わかんないけども。
「ヨーグルト慣性モーメント」(検索結果249000)
検索結果はいっぱい出てくるが、該当するものが全然見当たらない。。。
「ブランビラ王女」(検索結果26100)
E.T.A. ホフマン(1776〜1822年)という作家の作品なんだそうな。ホフマンは作曲や絵画もこなすマルチな法律家だったそう。
「リタタリウム」(検索結果5件)
タグ:児玉まりあ文学集成
蔵書が増え続ける恐れを知らない戦士のように振るまうしかない!鬼頭莫宏「ぼくらの」2 [名作紹介]
今月買った本を数えてみたら、もう40冊超え。
まだ月半ばだけど。
ここ数ヶ月、月80冊目標で電子化してるけど、そりゃあ減らないわけだよ。
「ぼくらの」全11巻を古書店で購入。
一気に裁断。
初見が電子化後のエラーチェックという試み。
ふた晩ぐらいかけてスキャンをやり遂げたけど、途中3巻まで取り込んだところで「面白くなかったらどうしよう」と不安になったのもあって、その3巻まで読んだら面白かった。
その時に気がついた。
こっから先、スキャンする時にネタバレが避けられないぞと。
「ぼくらの」はかなりネタバレがダメージになる漫画である。
ストーリーを知らなければスキャン中に内容が気に止まることはなかったのだが、知っていれば色々と気になってしまう。それでも忘れっぽさには自信がある。なるべく頭を空っぽにして残り全巻をスキャン。それでも、ああコイツまた出てくるのかとか、最後のパイロットはコイツなのかとか、こういう終わり方にするのかとか、色々頭に入ってきてしまいました。えーん。
それでも面白かったけどね。
意外な展開に驚いた。
「ぼくらの」は巨大ロボに中1の子供達が乗り込んで、正体不明の敵を次々と迎え撃つという構成。
可愛らしいぬいぐるみがえげつない契約で子供達を追い込んでいくという展開は、ちょっと前に流行った「まどか☆マギカ」っぽいが、「ぼくらの」の方が7年早い。
作者はやはり魔法少女モノから着想を得たとウィキに書いてあるが、魔法少女モノってそういうのが定番なのか?知らなかった。
決戦前の少年少女の心理を描いていくのが主題で、戦闘の駆け引きは前半はあまり描かれない。登場する中学生たちはちょっと達観し過ぎかなと思うのだが、それも納得させてしまう衝撃の展開が物語の途中で明らかになる。×行××をこんなにフィットさせた作品は初めて見たよ。連載途中で始まり、先に終わったアニメ版は当然オリジナルの結末を迎えているそうだ。こちらはまだ3話までしか見てない。
「ぼくらの」のに登場する少年少女の過酷な運命には色々考えさせられるのだが、巨大ロボットものでやるべきことかなというのが一つ違和感としてある。あまりに生々しいので、地球の平和を守る巨大ロボットものと親和性に疑問を感じたりするのは俺だけだろうか。
「ぼくらの」を読み終えると同作者による自転車漫画「のりりん」が再び読みたくなった。すごい安心する世界だ。なんせ最大の悪人がゴミのポイ捨てするぐらいのレベルだもの。誰も死なないし、変な性壁も出てこない。
作者は拒食症みたいな体型の少女しか興味ないと思っていたが、メカデティールにもこだわりがある人なんだなと「ぼくらの」と「のりりん」と比べてみて思った。あと大人の事情により生じたゆがんだ倫理萌え。
「ぼくらの」、実写映画も見てみたい。
原作そのままだとダイジェストになってしまうので、大幅にアレンジ加えても良いんではなかろうか。5人ぐらいの戦隊を思わせる編成にすれば、初見の人を騙しやすくなるのではなかろうか。ところでなんで「ぼくらの」は15人編成なのか。なんでなんだ?そんなことを考えるのも楽しいかも。
同作者の他の作品も面白いのだろうなあ。。。
そんなわけだから蔵書が一向に減らないわけである。
まだ月半ばだけど。
ここ数ヶ月、月80冊目標で電子化してるけど、そりゃあ減らないわけだよ。
「ぼくらの」全11巻を古書店で購入。
一気に裁断。
初見が電子化後のエラーチェックという試み。
ふた晩ぐらいかけてスキャンをやり遂げたけど、途中3巻まで取り込んだところで「面白くなかったらどうしよう」と不安になったのもあって、その3巻まで読んだら面白かった。
その時に気がついた。
こっから先、スキャンする時にネタバレが避けられないぞと。
「ぼくらの」はかなりネタバレがダメージになる漫画である。
ストーリーを知らなければスキャン中に内容が気に止まることはなかったのだが、知っていれば色々と気になってしまう。それでも忘れっぽさには自信がある。なるべく頭を空っぽにして残り全巻をスキャン。それでも、ああコイツまた出てくるのかとか、最後のパイロットはコイツなのかとか、こういう終わり方にするのかとか、色々頭に入ってきてしまいました。えーん。
それでも面白かったけどね。
意外な展開に驚いた。
「ぼくらの」は巨大ロボに中1の子供達が乗り込んで、正体不明の敵を次々と迎え撃つという構成。
可愛らしいぬいぐるみがえげつない契約で子供達を追い込んでいくという展開は、ちょっと前に流行った「まどか☆マギカ」っぽいが、「ぼくらの」の方が7年早い。
作者はやはり魔法少女モノから着想を得たとウィキに書いてあるが、魔法少女モノってそういうのが定番なのか?知らなかった。
決戦前の少年少女の心理を描いていくのが主題で、戦闘の駆け引きは前半はあまり描かれない。登場する中学生たちはちょっと達観し過ぎかなと思うのだが、それも納得させてしまう衝撃の展開が物語の途中で明らかになる。×行××をこんなにフィットさせた作品は初めて見たよ。連載途中で始まり、先に終わったアニメ版は当然オリジナルの結末を迎えているそうだ。こちらはまだ3話までしか見てない。
「ぼくらの」のに登場する少年少女の過酷な運命には色々考えさせられるのだが、巨大ロボットものでやるべきことかなというのが一つ違和感としてある。あまりに生々しいので、地球の平和を守る巨大ロボットものと親和性に疑問を感じたりするのは俺だけだろうか。
「ぼくらの」を読み終えると同作者による自転車漫画「のりりん」が再び読みたくなった。すごい安心する世界だ。なんせ最大の悪人がゴミのポイ捨てするぐらいのレベルだもの。誰も死なないし、変な性壁も出てこない。
作者は拒食症みたいな体型の少女しか興味ないと思っていたが、メカデティールにもこだわりがある人なんだなと「ぼくらの」と「のりりん」と比べてみて思った。あと大人の事情により生じたゆがんだ倫理萌え。
「ぼくらの」、実写映画も見てみたい。
原作そのままだとダイジェストになってしまうので、大幅にアレンジ加えても良いんではなかろうか。5人ぐらいの戦隊を思わせる編成にすれば、初見の人を騙しやすくなるのではなかろうか。ところでなんで「ぼくらの」は15人編成なのか。なんでなんだ?そんなことを考えるのも楽しいかも。
同作者の他の作品も面白いのだろうなあ。。。
そんなわけだから蔵書が一向に減らないわけである。