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ザ・カゲスターを見て思い出した、山根青鬼の児童漫画の傑作「名たんていカゲマン」 [名作紹介]

アマゾンプライムで「ザ・カゲスター」を見た。
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その奇抜すぎるデザインは子供の頃から知っていたが、実際映像で見るのは初めて。驚いたのはカゲスター誕生の経緯。改造手術を受けたわけでも、インドの山奥で修行をしたわけでもなく、事故で感電しただけでスーパーヒーローになっているのである(その伏線として「影が操れたらなあ」と妄想するシーンはある)。
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さらに驚いたのは、巨大な影の手を操って悪人を捕まえるところ。まあ「カゲスター」と名乗ってるぐらいだから当然の能力なのだが、これでは「名たんていカゲマン」ではないか!
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「名たんていカゲマン」、まんが道にも登場する作家、山根青鬼の代表作にして大ヒット児童漫画である。主人公の少年探偵が、意思を持った自身の影を使って悪人と戦うギャグ漫画。
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(「まんが道」より)

ウィキペディアによると、カゲマン1975年、カゲスター76年と、カゲマンの方が古いようだ。自分が子供の頃は、どこの家に行っても単行本があったような気がするが、若い人は知らないだろう。近年アニメ化されたが大幅なアレンジが加えられていた。

懐かしくなって復刻された単行本を中古で買って読んだ。全3巻で、一冊700ページ近くあるので電子化必須だ。内容は単行本で読むとなかなか辛いものがある。基本一話完結で、追い詰められたカゲマンが機転を効かせて光源を作り、シャドーマンの登場で大逆転というシンプルな構成の繰り返し。

無理もないが早々にネタが尽きてる感がある。謎解き要素もあるが、かなりいい加減で、読者が謎解きを楽しむ価値はないと思う。。。作画もかなりラフである。自分だけかもしれないが、ちょっと絵が怖い。特に怪人19面相の顔と手下の狼男が怖い。悪い夢に出てきそうである。カゲマンのキャラクターも感情移入しづらい。金髪のカツラをかぶったスキンヘッドの牛乳瓶メガネ少年探偵、素性含めて謎だらけである。この漫画でマトモな情緒を持っているキャラクターはシャドーだけ。

古いが故に、逆にオシャレ感もなくはない。
スマホケースも発売されていて、ちょっと欲しいと思ってしまう。

ちなみにカゲマンに二代目が存在するのを知ってる人はどれくらいいるのだろうか。予告カットを見て、ひたすらワクワクしたのだけは覚えているが、本編を読んだ記憶はあまりない。1年程度で終わってしまったようだ。
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カゲマンのベースになった作品、「くろっぺ」が漫画図書館Zで読めるのを発見した。今回購入した単行本のあとがきでその存在を知ったが、こうして見ると2代目カゲマンにそっくりである。
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