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彼氏とベッドでイチャイチャするヒロインの衝撃!麻宮騎亜の「サイレントメビウス」を語る [名作紹介]

サイレントメビウスを3巻まで電子化した。
サイメビ1.png
映画「ブレードランナー」に影響を受けた世界観を下敷きに、婦人警官と妖魔の対決を描いた漫画。連載当時はめちゃくちゃヒットしていた印象がある。今でいえば、ゴブリンスレイヤーとかグリッドマンに匹敵するのでは。とにかく若いオタク連中の中ではトップクラスの人気コンテンツだったような気がする。でも結末はあまり記憶にない。

当時版権を管理していた角川書店は、サイメビを劇場版アニメに。恒例の死ぬほどCMを連打する手法で宣伝していた。自分も見に行った。ヒロインがシャワールームで襲われるシーンがいやらしかったことぐらいしか印象がないが。



あとCMでも使われていた「東京少年」が歌う主題歌も耳にこびりついて離れない。ちなみにウィキには主題歌について原作者が辛辣なコメントを残していると書いてあるが、本当なんだろうか。CDの音源は貧弱だったけど、イントロは好きだな。


3巻まで読んでみて、非常によく出来ているなあと改めて思う。
一番印象的なのが、ヒロインにちゃんと彼氏がいて、裸で抱き合うようなシーンも描かれていること。しかも彼氏が結構冴えない容姿なんである。モブっぽい。
サイメビ5.png
ヒロインもちょっとガサツで、鈍臭い感じに描かれている。劇中でも彼氏が出来て周囲が驚いたというセリフがあり、なんかリアリティがあるのだ。股間にヘアじゃないけど、ちょっと影を入れて描写するのも、当時のメジャーコンテンツでは自分はあまり見た事のない描写で大人っぽかった。

ところが3巻からちょっとおかしい感じが始まっていることに今回気づいた。思い出したのかもしれない。ヒロインの彼氏がめちゃめちゃ耽美になってしまったのだ。それに合わせて、ヒロインも完全無欠の美人っぽい感じになってしまい、実在感が薄れてしまったように思う。
サイメビ3.png
これ以後、だんだん絵が記号的な判子絵になってしまった印象がある。鼻は異常に高くなり、顎が尖り、カイジのような絵になってしまった。麻宮騎亜は90年代のオタク絵師のカリスマ的な立ち位置でもあったので絵が下手な人ではない。慣れと作品を量産しようとする姿勢がそうさせたのではないかと個人的には思う。何か迷いのない、ありがたみのない絵になってしまった。

そういえば、サイメビのおまけ漫画で、画風をパクられたことについて言及するシーンがある。これは確かエロ漫画家の「悠宇樹」のことだったと思った。そんなフォロワーがいるぐらい、麻宮騎亜の当時のタッチは色気があってよかった。今、麻宮騎亜の作風を真似る人はいない、と思う。

パソコンゲームあたりの絵の頃が一番好きなので、戻すのは無理なお願いなのかなあと思ったりする。
サイメビ1.jpg

 
最初期の単行本の表紙デザインも良かったよなあ。
あれをなんで変えるかね。
 

サイレントメビウス Side コミック 全12巻完結セット (ドラゴンコミックス)

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  • 作者: 麻宮 騎亜
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA
  • 発売日: 1999/10/01
  • メディア: コミック





サイレントメビウスQD(1) (ヤングマガジンコミックス)

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  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2014/11/06
  • メディア: Kindle版



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