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やれたかやれないか、それは死ぬ間際に見た幻なのかもしれない。吉田貴司の「やれたかも委員会」 [モテる漫画]

こないだ女性から電話番号をもらった。

以前、色々エロいことをした女性なので、「ああ」と思って数日後に電話したら繋がらない。電話料金を払ってないっぽいのでまた数日おきに何度か試しているが一向に繋がらない。。。
 

普段あまりやらないがジャケ買いした。
吉田貴司の「やれたかも委員会」1巻。

女の子とセックスできたかもしれない思い出を、3人の審査員に判定してもらう漫画だ。ネットで評判になって出版にこぎつけたらしい。実際に作者が友人とこの話題で盛り上がって閃いたそうだが、見事に隙間を見つけた感じの作品だ。誰もが思いつきそうなアイディアであるが、やったかやらなかったかにはやはり天と地の差がある。ネタはよくても絵がダメ、ということも多いので普段ジャケ買いしない俺だが、つい衝動買いしてしまった。そして内容もよかった。

色々と不思議な構成の漫画ではある。
やれたかやれないかを判定する3人。おっさんと若い男女でそれぞれ肩書きはあるのだが、なぜこんなことをしているのか、誰が始めたのか、判定者にその資格があるのか、異性遍歴はどうなのか一切説明がない。話を聞く前に手遊びをしていたりと、審査員のモチベーションも低い。ひょっとしたら舞台は天国で、各話の主人公が死ぬ間際に見た幻を表現しているのではとも思えてくる。
やれたかも1.png
ネタバレになるが、基本的に毎回男二人は「やれた」の判定をし、女は「やれたとはいえない」と判定。多数決で「やれた」認定となる。そもそも結果はあまり問題にしておらず、男女の性差を正しく表現しているだけという感じもする。
やれたかも3.png
女性審査員の「次なんてあるわけないじゃないですか」という劇中のセリフが象徴的だ。「プロセス」を重ねた上での「体を許す」なのか、たまたま流れで発情しただけなのか、そこを判断しているだけなのかもしれない。あとで冷静になって、その時の衝動を認めない。発言を翻すのは女心なのだ。
やれたかも2.png
しかし「やれなかった」と判定するに至る毎度の流れは、創作する上で一番の作者の腕の見せ所である。成功しているかどうかは俺個人としては微妙に感じる。現実に存在する女性のコメントとも思えるし、男性である作者の思考を感じないこともない。ねじ伏せられる筆力はなく、制作の舞台裏が気になってしまう。そこが良いとも言える素朴な漫画だ。

エピソードは作者が募ったものから選んでいるらしい。
一時期ラジオ番組をよく聞いていたが、こういう形式だと話したがりで盛る人が多くなってきて嫌気がさすことがあった。続刊の予定があるようなので、その辺が心配だ。やはりあまり話す気ない人からデティールをさぐっていく手段がベストだと思うのだが、余計な御世話だろうか。

やれたかも4.png
ちなみに冒頭の俺のエピソードの女性とは、上の画像とほぼ同じシチュエーションで一線を超えた。ただしやれていない。手を繋げる女性とは最低でもチューまで行けると思っている。プロセスを踏まなければと考えるあまり、女性の衝動につけ込むのをためらう純真な男は多いと思う。しかし衝動につけこまない=プロセスを踏めない男と考える女性も多い。真面目ないい男が悲しい思いをしないために読んで欲しい作品だ。


やれたかも委員会 1巻

やれたかも委員会 1巻

  • 出版社/メーカー: 電書バト
  • 発売日: 2017/06/27
  • メディア: Kindle版



タグ:吉田貴司
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