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全俺が泣いた。コンビニで立ち読みしながら泣いた。佐藤マコト「サトラレ」 [名作紹介]

ちょっと2ちゃんねる(5ちゃんねる?)を覗いてみて思い出した漫画がある。
「サトラレ」という漫画。モーニング別冊の読み切りとして掲載されるや否や大評判となり、最終的に単行本10冊になる連載。映画化、TVドラマ化した。作者の佐藤マコトは下積み経験も長かったそうで、ちょっとしたシンデレラストーリーだった。

「さとりの化け物」という昔話があるが、「サトラレ」はその逆。気持ちが思念波となって全て筒抜けになってしまう奇病。天才ゆえに思念がだだ漏れになってしまうというので国の保護対象となっていて、国民は警護チームの指示に従い対象がサトラレだと自覚できないように振る舞う義務があるという設定。

一話目はサトラレの恋煩いに皆が奔走されるというコメディだったが、連載になると更に多様なサトラレたちが登場。2巻医者のサトラレ回は、余命幾ばくもない祖母を励ますシーンを読んで、立ち読みしていたコンビニで泣いたことを覚えている。今読んでも泣ける。ここはドラマと映画でクライマックスに使われた。
サトラレ1.png
もう一つ印象的なのは3巻の「サトラレノイローゼ」の回。
サトラレ2.png
自分がサトラレだと思い込み、引きこもっていた絵描きが、サトラレ対策委員と本物のサトラレに遭遇し単なる自意識過剰だったと諭される話だ。
サトラレ3.png
終わりのページの欄外に「自分はサトラレなんですというお便り、本当に多いんですよ。」という担当者の煽りがあり、印象的だった。

当時は、そういう読み方する人もいるんだねと「ふーん」と思っただけだったが、今考えるとそれって統合失調症だよなと思う。

自分が大勢のストーカーから監視されているという2ちゃんによくある書き込み。YouTubeでも集団ストーカーとかいう動画がいっぱいある。頭の回路がちょっと狂うと、そういう妄想を抱くようになる。ある種、人間の根源的な不安を表している病気のようにも思う。だからジム・キャリーのトゥルーマン・ショーなんかも名作と扱われているのかもしれない。
サトラレ4.png
(サトラレノイローゼという現象を知ることで、疑念を抱き始めたサトラレが逆に誤解して救われるというオチ)

サトラレは単行本8巻で一度終了。9冊目からリニューアルされたが、その後単行本2冊で中断し現在に至っている。作者の佐藤マコトが別作品で話題なることもあまりない。ここ数年は単行本も出てないようである。

 

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