600万部ヒットの「転生したらスライムだった件」、いうほどスライムじゃなかった件 [注目作品]
U-NEXT関連の電子書籍サービスで、「転生したらスライムだった件」のコミカライズ1巻を無料で読んだ。面白かった。600万部売れているそうであるが、原作小説の方のことなのかな。
絵が良い。
このワンカットだけで作者の力量が伝わってきた。
ただちょっと、この歳になると、何も考えなしに迂闊に面白がって良いのだろうかとも考えてしまう。なにせ相手はなろう小説だ。
よくよく考えてみると、言うほどスライムではない。
最弱イメージのあるスライム生活しているのは最初だけ。微生物に転生した感のあるデティールが楽しめるのだが、いきなり最強級のドラゴンの力を苦もなく手に入れてしまい、冒険を初めてしまえば皆がひれ伏し、崇め奉るのである。オーバーロードという人気なろう小説の影響があると作者がコメントしているらしい。そっちもちょっと読んだことある(合わなかった)ので、なんか分かる気がする。
ガワを変えるだけでタイトルにインパクトを与えるが、中に偽りあり。上手いといえば上手いのかもしれない。ジェリーボーイの杉森建もこういう展開だったら600万部売れたのだろうか。まあ、その後ポケモンが死ぬほど売れるのだけど。
あと、ちやほやされまくるのは、やはりなろう小説の醍醐味なのだろうか。
ちやほやされたいというより、ちやほやしてくれさえすれば、俺はこんなにもちやほやされるにふさわしい振る舞いができるのに、という承認欲求のような気がする。自分にそういう部分があるので、そんなような気がするのだ(ふさわしい振る舞いができるというのは錯覚だと思うが)。
主人公は例によって童貞のアラフォー。
通り魔かなんかに刺されて、薄れゆく意識の中で見た夢オチなのかもしれない感じで物語が始まる。社会現象を起こした映画「マトリックス」なんかも遅刻して上司に怒られるさえない毎日を過ごすサラリーマンだったりして、冴えない人間の都合の良い妄想だと指摘する声もあった。そういうものに感情移入しまくってますと公言するのは社会人的にはやっぱり憚られる。まあ、他の「なろう」に比べて、マトリックス同様にそこまで露骨でもないので、もっと世に受け入れられる可能性はある。そこはやはり「スライム」というタイトルのインパクトによるものが大きいと思う。
うう、続き読もうかどうしようか。
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