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いけ好かないオシャレ漫画家の作品をマイルドにしたら天才の作品になった!渋谷直角の「デザイナー渋井直人の休日」 [名作紹介]

TVerでTVドラマ「デザイナー渋井直人の休日」を見れるかな?と思ったら見れた。

「渋井直人の休日」は渋谷直角の漫画。
渋谷直角といえば、ある意味「笑ゥせぇるすまん」よりも怖い、とにかく読んで深く刺さり傷つく漫画を描いている。SPA!で途中まで連載、あるいは途中をすっぱ抜いて結末だけ語って残りを単行本で、、、という特異な連載スタイルを許されている。「渋井直人」はまた別の雑誌で現在も連載中なのだそうだ。

おしゃれ漫画家っぽさが鼻につく作者の渋谷直角だが、「渋井直人」の単行本は黒くてモコモコした紙に金色のアスキーアートという、これまた鼻につくデザイン。最初Amazonで見かけたときはコラム集か何かと思い、購入するまで1年近くかかってしまった。TVドラマ化で帯がついて、初めて漫画だと気付いたのである。

読んでみたら、渋谷直角作品の中でダントツのメガヒットだった。
これまでどこか虫が好かない作家だったのだが、もうこれは天才と認めるしかないレベルまで自分の中では行ってしまった。

とはいえ、渋谷直角の作品の中では抜群にマイルドだ。
俺は逆にそれが良いと思った。

渋谷直角の作品に出てくる「他人」はメチャクチャ怖く、浸りたくない漫画の世界観ではトップクラスだと思うのだが、それが渋井直人ではいい感じに針先の鋭さが鈍り、痛いこともないけど痛痒いぐらいのちょうどいい塩梅に落ち着いているのである。そこそこひどい目にあうのだけど、渋谷直角の他の作品ほどではないのだ。この手があったのかと読んでいて震えた。

内容だけれども、ベテランでそこそこ売れてるデザイナー渋井直人が主人公で、おしゃれなおじさんが色々とひどいかっこ悪い目にあうコメディ。Twitterでパクリ疑惑をかけられてもデザイナーとしての信念を貫く善人で好感が持てる。
渋井直人1.png
渋谷直角→渋井直人と、明らかに名前は作者から取っているが、渋谷直角がこういう人というイメージにはあまり結びつかない。渋谷直角と俺は同世代だと思うが、渋井はそれより10個上ぐらいの印象だ。ちなみにTVドラマ版は57歳の光石研が演じている。ちょっと俺のイメージと違うけども。。。50歳ぐらい時の加藤茶とか小堺一機のイメージだ。

若い女の子の輪の中に入ってはいかないけども、時々腕を掴まれて中に入れられ、時々深い仲になりかけることもある。。。
渋井直人3.png
ぐらいのオッサン、まさに俺ということで感情移入してしまうのだが、ドラマ版ではちょっとおじいちゃん入りかけていて、原作ではボディタッチなどもされて周囲のオッサンから舌打ちされるぐらいの描写だったのが名前すら覚えられてないという勘違いおじさんっぽくなっているのが気になる。
渋井直人4.png
ドラマ版はまだ面白いのか面白くないのかよくわからない。
ルカニ可児を村上淳が演じるというのが楽しみだ。
加藤鷹とかTRFのサムみたいな風貌の役者に演じて欲しかったけど。
渋井直人2.png


デザイナー 渋井直人の休日

デザイナー 渋井直人の休日

  • 作者: 渋谷 直角
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2017/09/08
  • メディア: 単行本


タグ:渋谷直角
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